何とな。

子供の頃、雨は嫌だった。
遠足が中止になるのは嫌だったし、明日の体育が体育館になるのも嫌だった。
しかし、すっかりこうしたイベントが無くなったら、雨も満更でもなくなった。

寝る前、枕元で外から聞こえる雨の音は、心地よい。
屋根の上に落ちるパラパラした音。
庭の上に落ちるシトシトした音。
屋根から下へ、ポツンポツンと滴が落ちる音。
雨にも関わらず、コオロギやキリギリスの音が聞こえると、更に心地よい音になる。

雨の音に風が加わると、心地よさが失せてしまう。 ヒューと音がしたり、雨音に変な強弱でできたり。

今日は雨じゃないので、虫の声だけが聞こえる。少し乾いた音となる。